アート

リュイユ ~フィンランドのテキスタイル~

京都国立近代美術館で、リュイユという毛足の長い絨毯のようなタペストリーのようなテキスタイルの展覧会を見ました。

北欧の寒いフィンランドでは、昔からリュイユを寝具にしたり婚礼儀式に使ったりしたそうです。

特に1900年のパリ万博以降、フィンランド文化工芸の一端として評価されてきました。特に1950年のミラノ・トリエンナーレ以降は、その色彩表現や色面構成などが国際的に高く評価されるようになりました。

今回はトゥオマス・ソパネン・コレクションの作品が展示されていました。リュイユは毛足の長い毛糸を密集させた立体的な質感が、見る角度によって様々な表情を見せる魅力的な生活用品でありアートとしての存在感もあります。

一つの色面だけでなく少しずつ違う色の毛糸を加えていくことで、マークロスコのような微妙な色合いの色面構成を作り出したり、クレーのように美しい色が組み合わされて、得も言われぬ深い美しさを感じます。

また現代作品では、シンプルな方形だけでなく複雑な形態や岩石のような立体、毛足の長さを変えることで違う形が並んでいいるような表現、そして毛糸だけでなくアクリルビーズなどを織り込んでいくなど、表現の多様性が増してきて、見ているだけで楽しくなってきます。

 

 

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