浜松市北区の天竜川源流近くの山の上に「秋野不矩美術館」があります。秋野不矩は日本画家でシルクロードの古代遺跡などを乾いた黄色い砂漠とともに描いた画家です。
美術館の内外の土壁は、そんな砂漠のイメージに共通した感じがします。この美術館の設計が、ラ・コリーナなどを設計した建築家の藤森照信氏という事で納得がいきます。
山のふもとの駐車場に車を止めて登っていくと、美術館の手前に三本の柱の上にダンゴムシのような建築物が乗っかっているのがみえてきます。
なんだろうと不思議に思っていましたが、美術館の二階の隅にマケットと解説パネルがあり、2018年に開館20周年記念事業として作られた茶室だという事が分かりました。
「望矩楼」(ぼうくろう)と名付けられた茶室も藤森氏の設計によるもので、使うときは梯子をかけて登っていくようです。
美術館内部には靴を脱いで上がり、作品を館内の床に座って鑑賞もできるそうです。小さな美術館ですが、休日をくつろいで過ごすにはちょうどいい感じです。