手抜き生活

back number in your humor tour 2023

近くの公園の桜は、もうほとんど散ってしまい枝に残された桜が芽吹いてきた葉っぱと共に青空の中で揺れています。

わが家の裏庭の桃の花はなぜか桜よりも遅く、今が満開です。菊桃といって、細長い花びらが何枚も重なって小菊の様に咲くのです。

この花が咲くと毎年実家の父母をこの庭に招いて、桃の花を見てもらいました。「きれいだね。」「今年は花付きがいいね。」などと言いながら、この花を一緒に見るのもこれが最後かも、来年の今頃はどうなっているだろうと心の中で思っていました。

その父もやがてこの庭を訪れなくなり、母も今年からは桃を見にくることもありません。

今、少し厚木をして庭のテーブルでブログを書いています。春と秋の限られた数日だけ味わえるア、ウトドアな贅沢気分です。本題に入ろうとしても、目の前の花々に心を奪われてなかなか出だし分が思いつきません。

一昨日バックナンバーのライブを見に行ってきました。自分の若いころは、こういうイベントをコンサートと言って、ライブと言ったら小さなライブハウスの中で目の前の歌い手さんと対峙しながら歌を聴くものだと持っていました。でも、今は全てライブだし、歌手もアーティストと呼んでいる娘たちをみると、世代の差を感じます。

ドームに何万人も観客が入るので、アリーナの席から後ろを振り向くと、5階席までびっしりと人で埋まり、この三人に対する人気の高さは凄いものだなあと感じます。

結構ステージに近いいい席だと思うのですが、現れた三人の姿は本当に豆粒の様にしか見えません。でも、鳥巨大な三つのスクリーンが、実物の数百倍に映し出してくれるので、どんな小さな動きや表情をリアルタイムに感じ取れてどの席から見ても、その迫力が褪せることはありません。

みっちり3時間近くも歌ったり、しゃべったりして満喫できる人と気でした。私と一緒に行った妹もいい年のおばさん二人連れですが、つい先日最終回を迎えたNHKの朝ドラ「舞い上がれ」の主題歌アイラブユーを歌っていたせいか、もともとファン層が広いのか分かりませんが、おばさんおじさんも結構います。

以前バックナンバーのライブに行ったという姪っ子が、すぐ近くにいた結構年配の女性が突然倒れて周囲が騒然となったという話を妹から聞きました。テンション上げ過ぎるといいお年頃の我々は周囲に迷惑をかけることもあるんだという事を感じ、あまり周囲にあおられ過ぎないようにしようと思いながら、それでも存分に楽しめることができました。

今回のバックナンバー in ユア ユーモアツアーの目玉は、途中で後ろの方のバックステージに移動して2,3曲歌う形にあると思いました。彼らの日常である小さなスタジオで3人顔突き合わせ、互いに息遣いを感じながら、ギターでリズムをとって歌い方を深めていくという姿を再現していました。

その中の一曲は、母と口には出さないけれど親に対する感謝と愛を綴った歌詞でした。自分は今まで聞いたことがない曲だったので、しみじみと自分や、隣にいる妹の娘や息子たちの姿を思い描いて思わずウルッときました。

周りは、気合の入ったロゴタオルを肩に掛けた若い子ばかりでしたが、みんな鼻をすすっていたので、何度聞いても自分の身近な人を思い浮かべて心揺すぶられる曲なんだと思いました。

何人かのアーティストのライブを見たことがありますが、今回ほど本気度を感じたことはありませんでした。名前を憶えていなくて申し訳ないけれどボーカルの人が、大画面の中で「自分の感じたことを、必ずその人に声にして伝えてください!」と何度も訴えるのです。

汗びっしょりで熱唱する姿の中で、次第に汗だけでなく涙となって流れ落ちる彼の姿がありました。3年以上もの間人との接触が制限され続け、ライブが行えるようになってからも、無言で拍手だけの反応をすることを強いられてきました。

それがつい先日マスク生活から解放されました。会場ではマスクの着用を呼びかけていたので不思議に思っていましたが、彼らは皆に一緒に歌ってもらいたかったのです。リフレインするフレーズの所で、ボーカルのマイクを外すとブワっと会場全体に歌い声が広がります。皆がマスクの下で声の限りに歌っているのです。

それを聞いた観客もアーティストも更に歌います。まだまだ、大声で回りが叫びまくり自分の声さえ聞こえないという超ハイテンションな流れではないけれど、それだけに一層一緒に歌っている実感が感じられてきます。

こんなライブもあるんだなあと感動しながら、自分も歌詞が良く分からないながらも一緒に歌っていました。

コロナ後は何もかも以前とは違うものが生まれ出てきそうです。それがどんな姿になっていくのかまた楽しみなライブでした。

 

\クリックして応援してね!/
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 暮らしを楽しむへ