ガーデニング

誕生日の木:その3ー金木犀

10月7日は長女の誕生日です。長女を出産し実家に戻ったときちょうど実家の金木犀が満開で、あの甘く何とも言えないいい香りで誕生を祝福してくれるように迎えてくれました。この時から我が家では家族の誕生日の頃に花を咲かせる木を植えるようになりました。

金木犀はほどんど外れなく毎年10.7前後の2週間ほど香りを振りまいてくれますが、かつて一度だけ秋寒が早く訪れて花も2週間早く咲いて終わったことがあります。でもその1週間後、暑さが戻り、その年は返り咲きをしてくれたので2度香りを楽しめました。今年は、すでにウォーキングの道沿いにある白花の金木犀が咲いて香っていますが、我が家はまだかな?と木を見上げています。

我が家の金木犀はかなりの樹齢で、家の2階建ての屋根よりも高く育ちました。数年前の台風で屋根を壊してしまったり、大量の落ち葉や花柄で雨どいをふさいでしまうので掃除が大変だったりで、なかなか世話のやける木ですが、嫁に行って家を出た娘からの便りと思って眺めています。花の終わりの頃、落ちた花柄が庭をオレンジ色に染めるのもいいものです。

日本家屋では金木犀はよくトイレの脇に植えられます。我が家の金木犀もそうで、長年薄暗く狭い通路にずっと耐えて育っていましたが、屋根と同じ高さまで伸びると、その後一気に成長して数年で巨木になり、トイレだけでなくリビングまで香りが届くようになりました。昔トイレの消臭スプレーといえばほとんど金木犀の香りだったので、なんだか香りのありがたみが半減する気がしましたが、最近は金木犀の香りはあまり使われなくなったので密かに喜んでいます。中国に桂花陳酒という金木犀の香りのお酒がありますが、あれはどうやって香りをつけるのかなと不思議に思っています。

金木犀の葉っぱは常緑ですが、4月と10月の一定の時期にたくさん葉を落とします。実はつきませんが、なぜか裏庭には数本の金木犀が増殖していました。根っこから芽が伸びていったのかもしれませんが、10メートルは離れているので謎です。あまりに金木犀だらけだったので、主木と子どもの木2本を残してあとは切りました。子供の木は周囲の木と密にならないように刈りこむので、あまり花が付きません。ちょっとかわいそうですが仕方ありません。

近くのクリーンセンターの敷地の中央に大きな円形の植栽スペースがあって、それに輪をかけて大きな金木犀が植えられていました。周りに邪魔するものが何もないので美しい形に育って、見たことがないような大きなキノコ型の樹形でした。花の時期は木全体がオレンジ色に染まり、それは見事でした。翌年も花の時期に見に行きましたが、半分くらいに枝打ちされ、普通の金木犀になってしまっていてショックでした。自分の家の木ではないので、どんな状態になっても文句は言えないのですが、写真を撮っておけばよかったと後悔しました。

思いつくままに金木犀について書きましたが、娘には娘の思い出があるのだろうなあと思います。

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