旅行

湖東三山のまん中 ~金剛輪寺~

琵琶湖の東岸の山中に湖東三山といって、紅葉が美しい寺が三つあるというので行ってきました。金剛輪寺は三山のまん中に位置していて、名神高速道路のスマートインターチェンジがすぐ近くにあるので、観光バスが何台も駐車場に乗り付けていました。コロナの緊急事態宣言明けから間もなく、この日が紅葉を見られる休日の最後のチャンスになるかもしれないということもあり、たくさんの人が紅葉狩りに来ていました。

松峯山の山全体がお寺となっていて、聖武天皇の勅願時として行基菩薩が741年(天平十三年)に開山した古いお寺です。お寺の本堂までは300メートルの石畳の坂を上っていくのですが、かなり大変です。階段脇に風車が飾られた千体地蔵が、ずらりと並んでいます。途中の脇の平地にも数十体並んでいたりして、キツイ上りの励みになります。

本堂は、鎌倉期和様建造物の国宝です。パンフレットには、昭和三十九年の東京オリンピック時に日本建築の代表として十分の一の模型が展示されたと書いてあります。他にも仁王門の仁王像なども玉眼がギラリとする素晴らしい造りです。信長の命により延暦寺が焼き討ちにあった1571年の二年後、この寺も同様に焼き討ちされたのですが、本堂、三重塔、二天門などはその難を逃れることができ、今に残っているそうです。

三重塔を真っ赤なもみじが取り囲み、素晴らしい景観ですが、ここのもみじは血染めのもみじと呼ばれています。秘仏となっている本尊を行基菩薩が彫っているとき、木肌から一筋の血が流れ落ちたので、生身の観音様と呼ばれている伝説に呼応しているのかもしれません。

昼間訪れたのですが、前日の雨が上がり良い天気となったため逆に放射冷却が起こり、山全体が冷え込んできて、相当な寒さでした。来週には真っ赤なもみじも散ってしまうかもしれません。

山門脇に地元の歴史資料館があり、「祭りの刺繍」というテーマで無料開放していたので、見てきました。長浜の曳山の刺繍だけでなく、愛知の島津や静岡の磐田の山車の刺繍も展示してありました。

 

 

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