旅行

江戸庶民の行楽 ~大山詣で~

神奈川県伊勢原市にはシンボルとなる大山があります。以前ブログで書いた丹沢山系の中で最も有名な山です。調べてみると日本遺産になっているところの一つであり、山頂から湘南の海や江の島を見下ろす風景はミシュランガイドで星二つがついているそうです。

江戸時代の江戸の人口は約100万人で、当時の大山には20万人が毎年参拝に出かけたそうなので、とんでもない人気だったようです。現在は、駐車場から参道の階段を上ってケーブルカーに乗って中腹の阿夫利神社の下社につきます。上社は社殿脇から頂上への階段があって、トレッキングの装備をした人たちがたくさん登っていきます。

大山は別名雨降神社(あふり)=阿夫利というそうで、雨ごいや商売繁盛の神様だそうです。これを祈願するのはこっちの神社で、あれを祈願するのはあっちの寺へと、江戸時代の人々は祈願を兼ねてレジャーを楽しんでいたのでしょう。大山講という地域での積み立て講がたくさんあって、団体で大山参りをするのも太平の世の江戸時代ならではだと思います。

関東方面へ出かけると、土日の人出が自分の地元とは比べ物にならないほど混雑するので驚きます。大山のふもと付近からすでに交通整理の人が何人も立っていて、地元の小学校のグランドに誘導します。そこに、車を止めてシャトルバスで参道入り口まで上がるようになっていました。

我々は昼過ぎから出かけたので、帰ってくる車の方が多く、ほぼ参道i利口の脇にある大駐車場まで行くことができました。それでも、20分ほどは空くのを待つほどでしたが、小さい子も連れていたので仕方ありません。

ケーブルカーがあるので、でっきり参道は勾配のない道だと思っていたらとんでもなく、ずっと両側の店に挟まれた階段を上っていくのでした。名産のコマやいろいろな食べ物が売っていて、それはそれで面白いものですが、お年寄りやベビーカーを担いでいく人には大変です。参道の中には料理旅館や宿坊などもあり、利用する人は車で脇の道路を上りその店の高さまでは上がっていけそうな感じでした。

下社のある所の休憩所は、11月限定特設でズンドバーのラーメンが食べられるようになっていました。ここも以前ブログで書いた有名な店ですが、他にも絶景を眺めながら、升に入ったティラミスを食べられるカフェなどもあって、なかなか今風の取り組みが工夫されているので、若い人にも人気が出そうです。

山頂までは行っていませんが、下社あたりでも標高千メートルくらいの場所なので、段々と体も冷えてきます。風邪気味だった孫は暖かく包んであげていたのですが、ずっと元気がありませんでした。帰ったら熱がぶり返してしまい、かわいそうなことをしました。

でも、娘夫婦もあと数か月で神奈川県から引っ越さなければいけなくなってしまったので、行きたいと思っていた大山に来られたのはいい思い出になりました。

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