アート

久美浜と安野光雅美術館

久美浜は、京都府の北の日本海側に面した美しい砂浜です。訪れたときは曇っていて風が強く、とても海水浴ができるとは思えないほどの高波が次々と押し寄せていました。

有名な天橋立は、細く長く続いていますが、久美浜の小天橋は太く幅が広いので、道路や民家も建っていて、空から見下ろさないとその形が分かりません。

久美浜の入江側は、ほとんど湖と言ってもいいほど小天橋によって日本海から区切られているので、とても穏やかでSAPなどの舟のレジャーもできます。

京都府から鳥取砂丘までの長い海岸線が国立公園になっています。特異な自然環境が、不思議な自然の風景を形成してきたのでしょう。ただ、砂浜に立っていた看板に「注射針などが流れ着いているので、触らないように。」と書いてありました。お向かいの国から怪しげなものも流れ着くという現象もあるようです。

息子の大学の友達はこの辺りの出身で、子どもの頃から「海辺へ一人で行ってはいけない。」とよく注意されていたそうです。

旅行支援政策のおかげで、通常より豪華で美味しい料理を堪能することができました。

やはり魚介類はとても美味しくて、朝ご飯にでた干物はハタハタだそうです。骨まで食べられて身の味がしっかりしています。息子は頭まで丸かじりしていました。

久美浜の豪商稲葉本家です。内部に山陰地方の納税者番付がありましたが、もちろん横綱のトップ。ボランティアの方のお話だと、全国でも80番台の長者だったそうです。

観光地に行くと地方の豪商の家をよく観光しますが、この家の天井の梁の太さは格別で圧倒されます。そして梁や柱に全く節がなく、かなり上質な松材を使用しているのだそうです。我が家の節穴だらけの天井板とはわけが違います。

それほどの豪商でしたが、この地方に鉄道を敷くために多大な私費を投じたので、国宝級の家財をほとんど売り払ってしまったそうです。現在では、何代目かの奥さんがお嫁入に持ってきたひな人形だけが残されて、それで毎年正月からひな祭りを行うのだそうです。明治時代の豪商は、やることの規模がすごいと感心します。

鎌倉時代に建てられた本願寺本堂で、重要文化財です。京都を中心とした同心円状に、小さな町でもたくさんの歴史的遺物があります。信仰の力は偉大だと感じると同時に、寺社を守っていくために、民衆の血税もまたかなり搾り取られたのだろうなあと、今の時代に生まれた幸運をありがたく思います。

京都に和久傳という有名な高級料亭があります。和久傳が久美浜の山の中に森の中の家 安野光雅美術館をつくりました。安藤忠雄さんの設計で、すっきりと美しい空間が広がっています。(アイキャッチ画像)建物だけでなく、植物生態学者の監修のもとに周囲の山全体に数千万本の木を植えて、古代からの楢やクヌギでできた日本固有の森をつくろうとしています。

安野さんの水彩画は、特に絶景を描いているわけではありませんが、周囲の美しい森の木々を更に浄化したような、温かい透明感にあふれています。

ショップで「はじめての数学えほん」の3冊セットを孫に買ってやりました。安野さんの絵本は、大人が見ても楽しいものです。

京都の和久傳でランチを食べようとしても一万円からという高級さですが、ここのカフェは、お手頃なランチがあって大人気で平日でも満席です。

山椒油やいろいろな調味料で風味の変化が楽しめます。私はレンコンを練り込んだうどんを食べました。レンコン餅もこの店の名物スイーツで、プルプルでほんのり甘い餅が笹の葉の香りに包まれています。

栗のパフェに入っていた、レンコンのお菓子がサクサクでとても美味しかったです。

 

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