アート

Home to Home  家から家 塩田千春展

大阪の岸和田はだんじり祭りで有名なところですが、塩田千春さんの故郷なのだそうです。以前もここで展覧会をしたことがあるそうですが、今回は歴史的建造物の自泉会館という建物内で行われました。

岸和田城のすぐ隣にある建物で、外から見るとちょっとレトロな建物という感じですが、内側の方が創建当時の様にリメイクされていてとても豪華な造りです。

今回のテーマはHome to Homeで、塩田さんの故郷に寄せる思いが家の形となって表現されています。

吹き抜けになったホールの赤い糸のインスタレーションは、天井近くの円形シャンデリアに届きそうなほどの高さです。5メートルくらいはあるのではないでしょうか。下から見上げると、シャンデリアの光が透けて美しいです。ホールの壁面に沿って階段があるので本当は登って上からも見たかったのですが、老朽化が進んでいる建物なので、上がることができませんでした。

隣の展示室には、小型の家形の作品やドローイング、制作過程の映像などがあります。彼女の経歴パネルも数点展示されていて、舞台美術なども含めて海外でかなり評価が高いことが分かります。

私が10年前に訪れた瀬戸内芸術祭の家プロジェクト作品の写真もありました。瀬戸内海のどの島だったのか忘れましたが、島中の古い家の窓や戸を集めてトンネル状に重ねた作品です。現在は別のプロジェクトに移行するために、展示はされていないのが残念です。

今岸和田の町中では、毎週土日にだんじりが町を練りまわっているそうですが、彼女も子供の頃は、法被を着て祭りに加わっていたのでかもしれません。激しく情熱的な祭りのパワーが、彼女の作品の赤い糸が絡まる空間の中にも脈打っているのでしょうか。

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