昔、勤め先に向かう道の途中に大衆食堂があって、その看板に「全国鳥野菜協会」と大きく書いてあって気になっていました。協会とあるくらいだから、全国に愛好者がいるのだろうか、何か特別な料理だろうか、謎だなあと思っていましたが、その店はいつの間にかなくなってしまいました。
先日滋賀県長浜市に行った時、おいしいものが食べたいなと思ってネットで検索すると、結構評価の高い店にびわこ食堂がありました。その店の名物には鳥野菜鍋とあります。ひょっとしてこれは昔気になっていたあれかなと思い、鳥野菜協会で検索すると石川県、三重県、滋賀県に店がありました。全国というほどの規模ではありませんが、確かに存在したのでした。
数十台は止められる駐車場に広い店内の壁には、鍋に山のように盛り上げられた野菜鍋のポスターが貼ってあります。すごい！これがあの幻の鳥野菜鍋なのか？とドキドキして注文すると、下の写真のように、本当に超てんこ盛りの白菜の鍋が出てきました（4人前です）。店員さんは鍋に火をかけるとスタスタとどこかへ行ってしまいました。この後、鍋はどうなってしまうのだろうか、野菜の中はどうなっているのだろうか、謎すぎて店員さんに聞こうと思いましたが、様子を見ることにしました。
しばらくすると、鍋の下の部分からぐつぐつと煮える音がしてきて、白菜の隙間から湯気が出てきました。でもここで混ぜると、上の方の白菜が鍋の外にこぼれてしまいそうです。更に待つこと数分、少し下の方の白菜がしぼんで山が低くなってきました。辛抱しきれず、息子が山のふもとの方に箸を突っ込んで中身を引っ張り出すと、味噌で味付けされた白菜と肉が出て木ました。
「うん！おいしい。肉も火が通っているよ。」というのを合図にみんなで鍋をつつき合ってもりもり食べ始めました。シンプルですが、特製の鳥野菜味噌と白菜の甘みが最高です。最後は、うどんかラーメンを入れてしめます。これもまたおいしい。焼肉も食べましたが、安いのに肉が柔らかくておいしかったです。
鳥野菜鍋一人前で千円くらいとお値打ちなのも嬉しいです。お土産に鳥野菜味噌を買って帰り、家ではブロッコリーとキャベツでてんこ盛りにして鳥野菜鍋を頂きました。しばらくは週2くらいで鍋になりそうです。
