誰にでも一生記念に残る写真というものがあると思いますが、私にも数枚そういう忘れられない写真があります。
満開の河津桜の下で撮った、教え子たちとの卒業式の日の一枚がそうです。当時勤務していた小学校の体育館の脇に植えられた河津桜は、毎年卒業式の頃に満開となり、巣立っていく子どもたちを祝福してくれました。
新任以来中学校勤務しか経験のなかった私が、40代半ばで初めて小学校勤務となり、今までとは違ったタイプの仕事に追われ天手古舞の日々でした。目まぐるしく過ぎる毎日を、小学4年の天使のような子どもたちの笑顔とともに過ごし、あっという間に3年が経ちました。
下の娘が「菜の花と河津桜が一緒に楽しめる場所に行ったよ。」と写真を送ってくれました。早咲きで濃いピンクがかわいらしいこの花を見ると、あの幸せだった3年間を思い出します。