ガーデニング

10年物語 ~その3:奇跡のガジュマル~

東日本大震災から10年の今年、3月11日前後はテレビなどのメディアで10年を振り返る取り組みがたくさんありました。直接関わった人もそうでない人も、みなどこか人生の選択の中で震災以後のもののとらえ方考え方が変わったと思います。

自分にとってこの10年で何が変わったかと聞かれてもすぐには答えられませんが、家族との絆を大切にするようになったとは思います。

津波で流された後に残った松が塩害に耐えて生き残ったという奇跡の一本松の話は、随分話題になりました。挫折感を感じながら生活をしてみえる被災された人たちには、こういった希望を感じさせてくれる話題は本当に折れそうな心を支えてくれる小さな支柱の一本なのだろうと思います。

そういった支えの一つだったはずのオリンピックも、コロナを克服したとはいえないような中で開催せざるを得ない現状は、気持ちがふさがれるような気がします。私としては、オリンピック選手が全力を尽くし自分の力を試そうとする姿は、何よりも心傷ついた人を励ましてくれるものだと思うので、ぜひ選手のそういう姿を見たいものだと思います。

6,7年前私の誕生日に、娘たちがおしゃれな鉢に植えられたガジュマルの木をプレゼントしてくれました。ガーデニング好きな私には、よく子どもたちが植物をくれるのです。その時の鉢は、画像の手前の小さな白い四角い鉢です。ガジュマルは、花は咲きませんがその根っこが太く隆起したように絡まって、熱帯ジャングルのような雰囲気がユニークな木です。

2,3年で鉢がひっくり返りそうなくらい大きくなったので、3倍くらい大きいコンクリート製のレリーフのあるおしゃれな鉢に植え替えました。その姿もとてもステキで気に入っていたのですが、振り返ってみると写真が一枚もありません。花が咲かない木は、いつまでもあるような気がして手入れをおろそかにしたり、写真も撮らず庭に放置してあるものです。その鉢植えも昨年の冬突然鉢が割れてしまい、急きょ更に二回り大きな鉢に植え替えました。

ガジュマルはすごく丈夫で、何年間もずっと葉を茂らせ元気に育っていたのですが、その丈夫さを過信しすぎていました。この植え替えの後、氷点下になる日が3,4日続くと、葉が茶色くなって全部落ちてしまいました。根がちゃんとつく前に寒くなりすぎて枯らしてしまったのです。冬の間でも部屋に入れておけばよかったと後悔しました。

春になってもずっと枯れ枝のまま庭の片隅に放置してありましたが、7月に入って雨が続いたある日、ふとガジュマルを見ると枝から小さな葉の芽が出てきていました。根っこは生きていたようで、冬眠でもしていたのでしょうか。奇跡だなあと木の生命力に感動しました。

このガジュマルは10年までは経っていませんが、我が家にずっとある大切な10年物リストに入れることにしました。

 

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