ガーデニング

金木犀 2022

毎年のように10月に入り金木犀が咲くと、それにまつわる話をブログに書いていますが、今年も忘れられない金木犀となりました。

9月末に3週間前から特別養護老人ホームに入居していた母が、二日前から食べ物も飲み物もほとんど喉を通らなくなってきているとの連絡を受けました。

孫たちにも連絡を取り、6人の孫全員がおばあちゃんに会えるのは最後かもしれない面会を、ガラス越しにしました。

孫最年長の長女は、東京からひ孫二人をつれて来て、おばあちゃんに合わせることもできました。3日間面会に通って、近いうちに本当のお別れの日がやってくるのは分かっていましたが、一旦東京に帰りました。

10月7日が長女の誕生日ですが、この日が命日にならないといいなあと思っていましたが、母はそれを察してかどうかはわかりませんが、10月6日に息を引き取りました。翌日の通夜の日に、実家の金木犀を見て「今日は長女の誕生日だったなあ、そういえば金木犀がそろそろ咲いてもいい時期だけれども、猛暑だったからまだ金木犀のつぼみさえ膨らんでいないな。」とふと気づきました。

そして母の後を追うように、我が家で19年間ともに過ごした愛犬ムーンも、母の葬儀の日に息を引き取ったので、子どもたちはダブルの悲しみに包まれて数日間を過ごしました。

ばたばたした日々が過ぎ、ひと段落した14日には、ようやく我が家の屋根に突き出すように丈の伸びた金木犀の花も開き始めたと、夫からのラインがありました。

その時、娘の要請があってちょうど東京で子守をしていた私も、ベビーカーで孫を児童館へ連れて行く途中にビルの植え込みの中から漂ってくる金木犀の香りに気づきました。

孫に「これは金木犀だよ、ママの誕生日の木だよ。」と教えると、ビルの脇に植えられている木をみると、どんな木でも「きんもくせいだね~。」と言うようになりました。小さいオレンジの花や甘い香りは、まだ孫には分からないようです。

子守を終えて昨日我が家に戻りましたが、夜風に乗って金木犀の香りが迎えてくれました。

来年からは、娘の誕生日とともに母とムーンの命日も重なって、想いにふける秋になるのかもしれません。

 

 

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