手抜き生活

昆虫食 その3 ~庭の食材~

以前勤めていた職場の一角には、桜並木があって毎年美しい風景を作っていました。ただ、桜が終わるころからは、大量の毛虫が発生します。その並木の近くに行っただけで桜餅のような香りが漂っていて、どこからかなあと思うと、毛虫が落とした大量の糞から香っているのでした。体内で発酵するからでしょうか、桜の木からは桜餅の香りはしないのに、糞はいい香りがするのです。でも風で毛虫の毛が飛んできただけでもチクチクするそうなので、業者を早々に呼んで毎年消毒を行ってもらうのでした。

ところが、こともあろうにその桜の木につく毛虫を昆虫食として食べるユーチューバーがいることを発見して驚愕しました。そのアイキャッチ画像には、女の子が眉毛の上に毛虫を乗せてかわいい笑顔を見せています。息子に教えると、その子は結構有名でテレビにもよく出ているそうです。ユーチューブの番組では、桜毛虫のぜんざいやジャムなど、桜餅のような香りを生かしたスイーツ三昧です。まだ全部は見ていませんが、ぜんざいの中には桜毛虫の糞が入っているようで再度びっくりです。

桜毛虫には毒があるんじゃなかったかなと思い調べてみると、毛虫にはいろいろな種類があって、食べられるものはその一部なのだそうです。ユーチューブでは、虫に詳しい先生も監修者として一緒に出演していて、大丈夫な虫を選んでくれているようです。ゴキブリでさえ調理している番組もあり、生け捕りするのが大変だろうなと思います。ただ、人にとって害虫的な存在の虫は食べられる虫であっても、殺虫剤などで汚染されているかもしれないので注意する必要があるらしいです。

なるほど~と思いつついろいろSNSで調べてみると、東京日本橋に高級そうな昆虫食レストランがあって、その食レポが載っていました。7000円くらいもするコースで、一つ一つの料理の解説を読むととても奥が深いようです。タガメは爽やかなハーブの香りだとか蝉のキャラメリゼだとか…。いつも予約客で満席のようです。中でも、日曜日限定のコオロギを100匹使って出汁を取ったラーメンは一度試してみたいなと思っています。

極貧生活から一念発起して社長になったという人の講演会を聞いたことがありますが、あまりの貧しさに食べ物が買えず、公園へ行ってアリをつまんで食べていたという話にも驚きました。私も食用アリはメキシコで食べたことがありますが、土臭くて苦くて酸味もあってあまりおいしいものではありません。何に使うのか分かりませんが、蟻酸(ぎさん)といって昔からアリからとった酸もあります。納豆のように食べ慣れるとおいしく感じるのかもしれません。

このブログを書くためにいろいろ調べてみると、世の中私の知らない世界があるものだと感心しています。でもあの壮絶に臭いカメムシまで食べる人はいないだろうと思ったら、これがいるのでびっくりの連続です。メキシコで7種類の虫のミックス料理を食べた人のブログにはカメムシも入っていたそうです。でも、後で出るゲップは人生最悪だと書いてあったのでやっぱりまずいんだろうと思いますが、メキシコ人はさすがだなと妙に感心してしまいました。昔実家の父が「寿司屋に行ってウニをたくさん食べてその後で出るゲップが最高にいいんだ」と口癖のように言っていました。私はそんなゲップの匂いかぎたくもないと思っていましたが、メキシコ人は父と同じような心地かもしれません。

私はガーデニングが好きで、庭にはたくさんの植物が植えてあります。でも、ときどき植物の世話が嫌になるときがあって、それは大体が虫のせいです。蝉はまだいいとしても、アブラムシ、ナメクジ、コガネムシ、毛虫、芋虫、バッタの被害は相当なものです。こいつらがわさわさと湧き出てくる春先から初夏は悩める季節でもあるのですが、見方が変わる日がいつか来るかもしれません。私は食材も育てているんだ、大きく育ってねと思える日がいつか来るかもしれない…いや、でも来てほしくないとも思います。

 

 

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