旅行

崖のホテル

先日ニュースで最近話題の「崖の家」という宿泊施設を紹介していました。崖っぷちに立つ古民家を改装してあり、家の中からは横長の窓を通して絶景が眺められるのです。人は皆高いところから広がる眺めが好きなんだなあ、ここに行ってみたいなあと思いました。

実は私もペルーの崖のホテルというところに行ったことがあります。

絶壁の山にワイヤーでぶら下げられたカプセル状の部屋へ登っていくのです。

送迎の車から降りて崖の真下から見上げたホテルは、はるかかなた上方400メートルにあります。ネットで調べたときは、10歳くらいの子どもでも登っている画像があったので甘く考えていましたが、果たして自分に登れるだろうか?と不安になりました。

ヘルメット、、グローブをつけ、安全ベルトのカラビナを二重にしてワイヤーに繋ぎます。本格的なロッククライミングの装備です。クライミング用の手すりが岸壁に打ち込められているので、それにつかまって登っていくのですが、ほぼ垂直に自分の体を持ち上げていくので、かなりの握力が必要です。

だんだん日が暮れてきて雨まで降ってきました。ヘッドライトを点け手すりをよく見てつかまなければ、一瞬の油断で滑り落ちます。ワイヤーにつながれているとはいえ、3,4メートルは落ちて岩に打ち付けられてしまうので死に物狂いです。

約2時間半のクライミングの後、食堂のカプセル部屋についたときは全身びしょぬれでへとへと。スタッフが晩御飯を作るのを眺めながらしばらく呆然としていました。でも、疲れと寒さでぶるぶる震える手で口に運んだ料理は絶品でした。

各自のカプセル部屋に入って初めて安全装備を外し、あとはバタンキューで寝てしまいました。翌朝の景色は息を呑む凄さ!これは自力で登ったからこその感動です。予想以上にハードな工程でしたが、この旅行の中で一番心に残るイベントでした。

ここまで読まれた方は帰りの心配をされるでしょうが、心配ご無用です。ふもとまでジグザグに張り巡らされたワイヤーに、滑車を掛けてジップラインを滑り降りるのです。あんなに苦労したのにアッというまに下界に到着してしまいました。これもまたスピード感とスリル満載ですごく楽しいのです。

いつか再びこの崖のホテルを訪れたいと思い、体力づくりを欠かさないようにしています。

 

 

 

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