ガーデニング

レモン

15年ほど前、おばあちゃんがレモンの鉢植えを買ってきて玄関先に置いてあったのを見て、最初は作り物かと思いましたが本物なのでびっくりしました。実が落ちた後は、ずっと放ってあったので、このままだと枯れてしまうなと思いリビングの窓外に植えました。

それ以後毎年4月になると若葉が出てくるのですが、アゲハ蝶がすぐにそれを見つけて卵を産み付けます。すると5月中には、ほとんどの葉っぱが幼虫に食べられて細い枝だけになってしまいます。妙に自然志向だった私は、もしレモンの実がなったら農薬が使ってあるのはいやだなと思い、10年間くらい消毒をせずにきました。年中葉っぱのない状態だったのによく枯れなかったものです。当然実は一回もなりませんでした。

でも、ある時柑橘系の実がなる木の育て方を調べてみたら、苗が小さいうちは、ある程度大きくなるまで虫害を防ぐため消毒をこまめに行わなければならないと書いてあったので、方針を改めることにしました。アゲハの幼虫が出る時期は10日に一度は消毒をしました。すると、その年1メートルくらいの背丈だったのが2メートルくらいに成長し、日光がよく当たるようになったので、花もある程度咲き葉っぱもたくさんつきました。

その年はレモンは観賞用にしようと割り切って世話を続けたら、5つも実がなりました。レモンにとっては11年目の春です。今までかわいそうなことをしてきたなあと思いました。毎朝お弁当用の卵焼きをつくるのに使った後のボウルに水を入れて、窓からレモンにかけてやりました。卵の肥料で育ったので、卵レモンと呼んでます。

その翌年は若葉の時期だけ2回くらい消毒をしましたが、数百の花が咲き30個くらいの実がなりました。レモンの葉っぱはちぎって匂いをかぐとレモンと同じ香りがするのは知っていましたが、花は真っ白で小さく、くちなしのような強く甘い香りがすることが分かりました。この年から花と香りも楽しめるようになりました。

リビングの窓から見える場所に植えてあり、背丈も3メートルくらいになったので、家の中からも見えて家族も喜んでくれます。昨年の12月ごろようやく黄色く色づいたのですが、必要な時だけ窓から見えないところの実を収穫するようにして、翌年8月まで新しく成長しつつある青い実と一緒に窓から鑑賞し続けることができました。

裏庭の柚子の木は、枝を伸び伸びと広げて育っているので数百の実がなりますが、1月頃までに収穫しないと、皮がぶよぶよになって利用できなくなってしまいます。レモンは奥行き50センチくらいしか枝を伸ばせない場所なので、春先に伸びてきた枝を上の方へ誘引して、扇を広げたような形で窓にへばりつかせてやらなければなりませんが、最後まで実がしっかりしていて利用できます。

これからも世話がかかりそうなレモンですが、レモン水にするとさっぱりして飲みやすいし、かき氷に皮のすりおろしとレモン汁とシロップをかけて食べると爽やかな香りが口中に広がり絶品なので、それを楽しみにして育てていきます。

サーバーの上に乗っている紙コップの中身は納豆です。これもすっきり味でおいしいです。

 

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