手抜き生活

ウクライナ情勢について考えてみた。

手抜きしてのんびりと自分の好きな生活をしていこうという趣旨のこのブログには、異質なテーマですが、あまりに急激な事態の進行にこの先の世界の平和も均衡を失いかねないという危機感を感じています。

ここ数日のニュースでは、ロシアのクリミア侵攻の時のようにウクライナのどこか一部の地域が侵攻されるのではないかという予測でしたが、昨日からいきなりウクライナ全土への空爆や侵攻が始まり、このままでは数日で首都キエフが陥落し、親ロシア政府が立ち上げられてしまうのではないかという勢いです。

元からアメリカのバイデン大統領は、経済的制裁しかしないと明言しているし、NATOも加入国ではないので軍事行動は起こさないと報道しているので、ロシアがウクライナ以外の国から軍事的な攻撃を受ける可能性はなさそうです。

そして、たとえロシアが経済制裁で痛手を負ったとしても、中国の支援が得られそうだしという見込みもあるためか、やったもの勝ちという感覚で武力侵攻を平気でやってのけました。

きっとウクライナ軍も全力で抵抗しようとするのでしょうが、ロシアの軍事力やクリミア侵攻の時のようなロシアの手練手管は、ウクライナをあっという間に制圧してしまうだろうというのが大方の予想です。マーケットではすでに戦後処理的な見方で世界経済の動きを予測して、動き始めているとさえ報道されているので、ウクライナはもう全世界から見放されてしまったかのようです。

ウクライナの人々は今どんな気持ちでいるのでしょうか、これからどんなひどい目に遭って行くのでしょうか。こんな前世紀的な暴力が行われていいはずがないし、世界中が経済制裁や言葉での非難をしても、独裁者の国には正論は通用しないのだなと、悲しい思いです。

このようなことが既成事実として横行してしまうと、中国の台湾への侵攻は間もなく行われてしまうだろうし、北方領土返還など全く見込みがないどころか、ロシアや北朝鮮が日本へ侵攻し始めるというシナリオも現実味を帯びてきます。

どんなことも、負の方向へは人々の不安や危機へのバイアスが強く働くので、日本はあっという間に平和憲法を捨てて自国の身を守る方向へ突き進んでしまうのではないでしょうか。あっという間に憲法改正を進め、あっという間に徴兵制を復活させ、あっという間に近隣諸国とのきな臭いトラブルに対処せざるを得ず……。10年後の日本は今とは全く違う国になってしまっているかもしれません。

自分は長年教師をしていたので、組合活動に関わることもありました。そういうときの組合活動のスローガンの一つが「わが子、教え子を再び戦場に送るな。」でした。第二次世界大戦終了までは、学校が戦意高揚や、戦闘訓練の場になってしまったことへの悔恨の意が深く刻まれたスローガンです。つい2,3年前までは、あまり現実味を感じないものでしたが、今回の事態次第では、5年後10年後の日本は再びそういった国に戻っているかもしれません。我が家の息子たちは、10年後は35歳と33歳です。徴兵制が復活しているとしたら、真っ先に戦場へ赴かねばなりません。

今まさにロシア軍と対峙しているウクライナ軍の若者たちに対して、他人事の様には感じられず、これが自分の息子だったらと考えずにいられません。3,4日前まで通常生活をしていたウクライナの市民が、空爆や略奪から逃げまどっているのに、何もできないというジレンマはヨーロッパの人々にはもっと強く感じられることでしょう。

でもきっと、何か希望はあると信じて、自分は何ができるだろうと今考え続けています。

 

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