紀三井寺は奈良時代(770年)に、唐の国からの渡来僧・為光上人によって開設された和歌山県の寺です。
西国三十三所観音巡礼の二番札所で、三井寺とは関係なさそうです。
訪れてみてびっくりしたのは、数百段の階段を上って本殿まで行くのですが、ふもとにケーブルカーがあって階段を上らなくてもこれで上まであがり、お参りができることです。ケーブルカーは上り400円、下り200円で往復にすると結構お金がかかりますが、腰を痛めている夫にはありがたい仕様です。
ケーブルカーはかなり新しい設備で、ゆっくりと上りながら寺の由緒や見どころなどを解説してくれます。下りの時もありがたいお話を聞きながら下にもどるので、この寺について結構詳しく知ることができました。
奥の宝物殿に入ると、自動音声でご本尊の十一面観世音菩薩などの説明が流れるのですが、ポイントとなる蓮の花や手の印などの開設が流れるときにはそこにスポットライトが当たるようになっていてとても分かりやすいお話でした。このお寺は1300年続く由緒あるお寺ですが、最新の設備を取り入れていて非常に効果的だと思いました。
他にも参拝に見える方はたくさんいましたが、ほとんどの人たちは自力で階段を上っていました。自力で登れるうちはいいけれど、年を取るほどこういうお寺などにお参りに行ってご利益を受けたいという気持ちは強くなると思うのですが、それに反比例して体は動かなくなります。
これからの寺社仏閣は、体の弱い人やお年寄りにやさしい設備を整えることはとてもいいのではないかと思いました。