子どものいる風景

4月に保育園へ入園する孫のお昼寝シーツとエプロンを作ってみて感じたこと ~働くお母さんや子育て中のお母さんには大変すぎる入園準備~

東京に住む孫が4月から保育園へ通うことになりました。数年前「保育園落ちた。日本死ね。」というSNSが全国的に問題視されて、東京都は待機児童0をうたってかなりの子どもが保育園に入れるようになったようです。

娘は自営という形でも、保育園に入れる許可が得られたので、さすが東京は進んでいるなあと感心していました。(区によっては厳しい所もあるようです)

先日保育園の入園説明を受けに行き、こういうものを揃えてくれと言われたけれど、自分ではとても作れそうにないから作ってと連絡がきました。写真と説明図を見ると、バスタオルの四隅を折って縫い、ゴムを通してお昼寝用のベッドシーツにするものと、ハンドタオルくらいのタオルの一片を、縫ってゴムを通して輪にして首に通して使うエプロンです。

「なーんだ、簡単だな。」と思って、ミシンを取り出し、およそ1時間半くらいでできました。自分は昔から裁縫が得意で、何でもよく手作りしたので、それほど苦労せず作れました。

けれども、よく考えてみると、ミシンのない家庭や外国人家庭、父子家庭の方々はどうするんだろう、今時けっこうな割合でこういう人たちは存在します。手縫いでも作れますが、毎週持ち帰って洗濯して、1~2年使い続けるとしたら、いい加減なつくり方ではすぐほどけてしまいます。

娘に「もし私がめんどうだからつくりたくないと言ったら、どうするつもりなの。」と聞くと、「今時、手作りする人の方が少ないよ。メルカリとかでみんな発注して、お金出せば好きな柄でプロに作ってもらえるんだよ。」とこともなげに言っていました。

そういう時代なんだとびっくりするとともに、日本中で最も都会である東京の保育園ですら手作りを要求してくるのは、もう時代の流れを全国の保育園側が分かっていないのではないかと思えてきました。きっと大半の園児が、きれいにつくられた発注品を使っているのでしょう。

家庭にあるタオルなどで、お金をかけずに簡単にできます、お母さんが愛情込めて作ってあげると子どもさんも喜びます。とでも考えているのかもしれませんが、見本として見せられたエプロンは、小さい子供が大好きなキャラクターのタオルで作ってありました。周りの子がみんなこんなものを使っていたら、孫もうらやましくて、普通のタオルだとがっかりするだろうと思い、私もスーパーへ行きキャラクターのタオルを新調しました。

働くお母さんは(専業主婦であっても)、家事、育児、仕事と毎日目の回るような生活を送っています。お父さんがかなりのイクメンだったり、実家が頼りになったりする家庭は、かなり助かるでしょうが、日本のお母さんの大多数は、そんなに恵まれた環境が整っていないので、育児の中でいろいろな壁にぶち当たる度に挫折して仕事を続けることをあきらめていくのでしょう。

保育士の方々は、かなりの方が育児の経験があるのだろうと思うのですが、どうしてほんの少しのハードルでも大変なのだと気付かないのでしょう。働くお母さんたちにとっては、いくつもハードルが重なると、いじめかと思うほど大変になってくるのだということに思いを馳せてほしいものだと思います。

以前、子育てを海外で経験した方のエッセイを読んだことがあります。ご主人の転勤により、いろいろな国を点々としたそうで、そのたびに子どもの幼稚園や学校を変わらなければいけなかったそうです。けれども、海外の幼稚園は、行ったその日から手ぶらでも預かってもらえるそうで、期日までに持ち物全てに記名しなければならないとか、手作りで園の規定品を準備しなければならない日本の事情を知ってびっくりしたそうです。

グローバルな世の中になっていく時代を生きていく中で、女性も生き生きと働きながら子育てができるシステムを作っていくには、政府が変わらなければならないなどと言っていては数十年先まで変わりません。まず、保育園の規則や準備を、保育園方ができることから見直すべきでしょう。

数か月前のニュースでは保育園対象におむつメーカーがおむつのサブスクを始めると言っていました。着替えなどでもサブスクを始める業者ががその内できるでしょう。保育園が保育の効率を上げるために、同じ規格の物を揃えてもらいたいと思うなら、手作りでもいいですが、業者委託もできますなどの選択肢を広げるべきだと思います。他にも、宗教による食べ物の規制やアレルギーのある子どもに対応するために、業者給食で多様性を広げていくこともできるでしょう。

今、働いている女性が、次に働き続けようとする女性の立場に立ってぜひ視野を広げていってほしいものだと思います。

 

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