かわいいグッズを売っている雑貨店に行くと、よくペナントが売られています。ペナントと言っても、最近はガーランドという言い方の方がおしゃれでよく使われるようです。
雑貨店の中でも素人作家の作品などを、小さなコーナーに区分けしていろいろな作家を紹介する店が増えています。フリーマーケットの小型版のような感じです。アイキャッチ画像は、そういったお店で購入した手編み作家のガーランドです。布を三角形に切れば一瞬でできてしまうものを、丁寧に細い綿の糸で編み上げてあります。こんなに手が込んでいるのに、700円くらいでした。
運動会のような大規模なイベントで風にはためく万国旗から、家庭内の小さな誕生会まで、ペナントが張り巡らされている場所は、楽しい気分を盛り上げます。我が家も子どもが小さいころは、よく使ったものでした。
ペナントというと、昭和生まれの人にはかなりレトロな想い出もあると思います。自分が幼いころ、母に連れられて母の実家に行くと、かつて叔父の部屋だったところでよく遊びました。その部屋の鴨居の上の壁面は、日本全国の観光地の名前や図柄が描かれたペナントがずらりと貼られていました。その時点で十数年前のモノだったので、古びて埃をかぶっていたのですが、戦後の自由と平和の中で青春を迎えた叔父たちの世代は、こういうペナントをコレクションするのが当時の流行りだったようです。
自分には古臭い時代遅れのものに感じましたが、今またヤフオクやメルカリで、セットで数万円で売られていたりして、昭和を知らない世代にも人気があるのでびっくりです。あれを保管しておけば、いいお金になったかもしれないと考える人もいるかもしれませんが、そんなガラクタを何十年も保管するスペースは、日本の普通の家庭にはめったにありません。
旅行やイベントといった非日常を彩るペナントは、どの時代でも人の気分を高めてくれる「テンションアゲアゲ」グッズなのかもしれません。