長野の木曽方面に出かけた折、娘が馬籠宿に寄りたいと言い出しました。夕暮れに近い時間だったので、人はかなり少なくなっていて、土産物屋などは閉まりかけていました。
夫が宿場町などを巡るのが好きで、いろいろな宿場を訪れたことがありましたが、一番有名な馬籠はまだ行ったことがありませんでした。
自分は他の宿場町と同じように、なだらかな道沿いに宿や茶屋などが並んだ様子を想像していましたが、予想以上に坂や階段があって、きつい勾配を登っていくのに驚きました。
高低差がある分だけ建物の家並が複雑に入り組んで、美しく風情のある街並みが楽しめます。
もう間もなく店じまいになりそうな店に飛び込んでは、おせんべいや五平餅などを買い、つまみながら歩きました。
途中にこの地の出身の島崎藤村記念館がありましたが、すでに閉まっていました。
とにかく日が落ちる前に宿場町の端まで行こうと思いどんどん登っていくと、見晴らしのいい高台に出ました。
木曽の山々を夕日がそめて美しい風景です。
ここから更に尾根伝いに山道を歩くと、次の宿場の妻籠につながっています。
観光客がほとんど帰ってしまった馬籠も、なかなかいいものです。しみじみと暮れていく様子を味わいました。