アート

瀬戸芸2022 その2 

9月13日のブログで瀬戸内芸術祭についてのブログを書きました。スリーシーズンパスを買ってあったので、10月に行きそのブログの続きを書くつもりでしたが、母の死などもありバタバタして行けませんでした。

それで今回は「その2」として、前回のブログで書けなかった作品や現地の様子などを旅行中盤の男木島(おぎじま)を中心に振り返ってみたいと思います。

まずは、アイキャッチ画像です。大井海水浴場の防波堤の上にある「歩く方舟」(山口啓介)で、娘が今回の瀬戸芸の中で一番見たかった作品です。その次の作品は、「漣の家」で、会期中のワークショップで、来場者や島民によってつくられました。男木島はとても小さな島で作品も少ないので、日程の厳しい人はあまり訪れないかもしれません。ここは、おいしさのぎゅっと詰まったところだったので、来てよかったと思いました。

この鳴門大橋を背景にしたはんぺんは、来る途中で立ち寄った淡路島のサービスエリアで売っていました。瀬戸芸には全然関係ありませんが、淡路島の形をはんぺんにしたアイディアがいい味出してます。

(坂茂)の男木島パビリオンのガラス窓に(大岩オスカール)の絵です。この家の素材である紙パイプは、東日本大震災での仮設住宅にも使われました。施工に携わった大工さんが近くにみえて、瀬戸芸が終わったらゲストハウスに改築して旅行者が泊れるようにするのだそうで、それ以後は泊まった人しか見ることができなくなるとおっしゃっていました。また、絵はブツ切れになっているように見えますが、ガラス戸を全部重ねると下の画像の様になり、ガラスの向こうにみえる実際の海の風景とタコの絵が重なって一枚の絵になるのです。

コラボ作品というのは新しい観点が生まれて面白いものだと思いました。次は、エカテリーナ・ムロムツェワの透明感のある作品。彼女の出自を見るとロシア/USAとあるのでロシア系アメリカ人なのでしょうか。多分瀬戸芸出品の準備中にロシアとウクライナの戦争が起きたのだろうと思いますが、制作中はきっと複雑な思いでいたでしょう。

(松本秋則)の「アキノリウム」。古民家全体に竹や布で作った素朴な音の出るオブジェがたくさん設置されていて、あちらこちらで突然オブジェが回り出したりします。それと同時に影絵やオブジェの影が天井や壁に映されて音とともに不思議な空間に包まれ始めます。

男木島は香川県に属しますが、漆工芸の盛んなところでもあるそうです。色彩の豊かさやいろいろな技法を生かした作品作りが特色で、「漆の家プロジェクト」として作品が古民家を改築した会場で展示されています。トイレも全面漆塗りで、使うこともできました。

男木島は、たくさんある瀬戸芸会場の島の中でも特に狭い路地や急こう配が多く、他に島ではよく利用するレンタサイクルは、乗ることができません。坂を下って行くと下にある家が丸見えだったりして、その庭にいたおばあさんに挨拶すると、覗かれて嫌な顔をすることもなく、にこやかに話しかけてくれます。ふと気づくと後ろにいた息子がいないので不思議に思うと、5分くらいしてからようやく姿を現し、あの後、おばあさんが島のことを色々話してくれたので、ずっとそれを聞いていたとのことでした。「男木島路地壁画プロジェクトwallalley」

島のお年寄りも、いっぱい人が来ていやがる人もいるかもしれませんが、こうやって歓迎してくれることを感じると、作品を見ること以上の喜びがあります。

 

 

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