アート

今津景 ~タナ・アイル~

新宿にある東京オペラシティアートギャラリーて開催されている今津景の展覧会を見てきました。

テーマはタナ・アイル(Tanah Air)です。彼女が在住しているインドネシアの言葉で、タナは土・アイルは水を指し、合わせて故郷を意味するそうです。

今津景は、メディアから採取した画像をコンピューター・アプリケーションで加工を施しながら画面を構成し、その下図をもとにキャンバスに油彩で描く手法で制作しています。

彼女の絵画は、コンピューター・グラフィックスのようなシュールな画面と、その一部を引き延ばしたような歪みのある画面に荒々しく筆で引いた線などが描き加えられ、それらが錯綜していて不思議な空間を作り出しているところに特色があります。

昔インドネシアで作られていたマラリアの特効薬であるキニーネの原料となる植物を平面と立体を組み合わせたインスタレーションや、インドネシアの神話を題材にした作品などが印象的でした。

朽ちかけたような現地の木の板にシュールな魚の絵を描いた作品は、古さとデジタル的な質感の組み合わせの面白さが感じられました。

彼女のインドネシア人の夫の作品もあり、彼も環境問題をテーマにしています。汚染されて住めなくなった地域の人々に描いてもらった自分の家の絵をもとに、3Dプリンターで現地の泥を使って立体の家を作るというものでした。

こういうデジタル的な画像を使うタイプの作家の作品は、古いタイプの作品を見慣れてきている自分には結構違和感があるし、どの作家も同じように思えていました。

今回まとまって彼女の作品を見てみると、彼女にしか表現できない特徴や筆のタッチの面白さ、環境をテーマにしてきたことへの理解が深まりました。

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