街中どこを通ってもあちこちに薄ピンクの帯や塊を見かけます。「ああ、あんなところにも桜並木があったんだ。」と一年に一度注目されるのを待っていた桜の木々に引き付けられます。意外にも大きな工場の敷地周囲には、たくさん植えられていることが多くて、町全体が浮かれ気分です。
我が家の近所の桜名所の公園は、2年連続でお祭り中止となってしまったので、我が家まで届く屋台の焼き鳥やイカや焼きの匂いが、感じられないのがさみしい限りです。でも、この土日に散歩に行くと、驚くほどの人が花見にやってきていました。
夫は生まれたときからこの公園のすぐ近くに住んでいるので、小さいころから桜祭りといえば屋台なしでは語れません。学校から帰ると毎日屋台に通いつめ、ついには屋台のあんちゃんが休憩する間店番まで請け負い、輪投げなどの遊びをおまけしてもらったりしていたほどだったそうです。でもこの2年間屋台がないので、公園へ行こうともしません。
屋台が出てなきゃ花見には行かないなんていう人は、めったにいないと思いますが、店はなくても純粋に花見を楽しむ人たちでにぎわう様子ものどかでいいものです。